オヤジ達の渓遊び
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ブナの森の雨音

 車止めで着替えて、登山道を歩いていきます。途中で誰が捨てたものか判らないけれどチタケが放置されたものを見つけ、いやが上にも期待が高まるのでした。
 しかし、そろそろ採れはじめても良さそうな林相になってきても、チタケを見つけることが出来ません。

 いや、全然見つけることが出来ないわけではなく、ポツリポツリとは採れてくるのです。ただ、先週の大収穫を経験してしまっているから始末が悪いのです。

 最近は便利になったものです。高速道路上から携帯で連絡を取り合い、緻密な待ち合わせが出来てしまいます。。今回もその方法でYONPAPAさんとのミートは完璧だったのです
 今回の計画はPapaさんの案内で、チタケ採りと岩魚釣りを楽しもうという我々にとっては夢のような計画。血沸き肉躍る計画なのです。

それでも、チタケうどん1回分には充分なチタケを確保してテン場に向かいます。ここで、このまま、サラッと次の展開に進もうと思ったのですが、たぶん、細谷様と坂下様からブーイングが出そうなので書いておきます。
 
 私は1本しか採れませんでした。

 
 これでよろしいでしょうかね、御両人。

 YONPAPAさんご推薦のテン場はブナの森の中。水場は少し離れてはいるけれど、清冽な沢水が流れています。この場所に決定であります。

 タープを張れば、あとは昼食の時間。本流まで下りて行き、そこの河原に店を広げました。
 まあ自分で言うのもなんですけど、チタケうどんを作らせたらなかなかのものですぜ、そこの旦那!
 乾麺を4把茹で上げ、ツユは私が担当。そりゃあ、チタケ1本しか採れなかったけど・・・と、イジケながら作ったツユなれど、完璧!!

 YONPAPAさんが持ってきてくれたビールで乾杯して至福の時が訪れたのです。

「食事は大地に近いほどおいしい」というのは開高健の言葉ですけれど、それを地で行く食事でございました。

 いきなり滝の画像が出てきましたが、食事のあとはお決まりの釣りとなったのです。
 ただ、この滝に降りていくには急傾斜を降りていかねばならず、私は難渋したのであります。

 しかし、この滝、見事な滝ですね。
 福島三大名滝のひとつに数えられ・・・・というのは嘘ですが、水量、流れ落ちる姿どちらも申し分なく、しばし、見とれるくらい見事な滝でした。
 さて、私は餌釣りにしようと仕掛けをつくったのでありますが・・・・・・餌が無い・・・・。
 近くにいたYONPAPA さんをスガるような眼で見つめましたら出てまいりました、ブドウ虫。
 そのブドウ虫を使って、
今季1号目の岩魚をモノにしようと一流し、二流し、三流し頑張ってみたのですが、どうもコツンという当たりが無い。
 そういえば、私はこういう大場所は得意ではありません(じゃあど〜ゆ〜釣りなら得意なんだよ?というツッコミは無視させていただいて)。それよりも段差のある流れで・・・と、ちょっと下流に移動をしたのであります。
 ところが、下流に移動し、餌を流してもコツリともしません。そのうちに、滝壺用の重めの錘(おもり)が石に噛んで、無理矢理引っ張ったら、仕掛けが切れてしまい意気消沈してしまいましたです。
 最近、「釣ってやろう!」という意欲が損なわれつつあるような気がします。釣れればうれしいのですが、釣れなくても悔しくない。こういうのを、老化現象と言うのでありましょうか?
 これで、他の三人が入れ食い状態だというなら、私の対処も違っていたと思いますが・・・他の三人も、水面に毛鉤とやらを、ひたすら叩きつけているだけという有様で・・・・。
 そのうちにYONPAPAさんもテンカラ竿を折ってしまい、無念のリタイア。これで、滝壺探検隊は解散の運びとなったのであります。最近、巷でも「解散」が流行っていますけど、我々の場合は「解散総選挙」とならず「解散即酒宴」となるのであります。

 酒宴会場は、もちろんテン場ですから、戻らなければいけません。しかし、これが大変なのです。よくぞこんなところを降りてきた、という急傾斜を登り返すわけですから・・・。

 即酒宴とはいえ、テン場に飲み屋があるわけではありませんので、「とりあえず、僕は焼酎の水割りをもらおうか」というふうにはならないわけで一応手続きというか準備が必要なのです。しかも、それを自分達でやらねばなりません。
 水場の小沢に行って米を研いだり、水を調達したりと、なかなかの重労働なのです(どこが)。
 YONPAPAさんは、「刺身を調達してきます」と、颯爽と、今度は餌釣りの仕掛けを持って沢に降りていきました。
 しかし、即、戻ってまいりました。(今回は「即」が多いですね)
 竿を出して、即、その竿を折ってしまったそうで、「竿を2本も折るなんて・・・・」とお嘆きになってらっしゃいました。
 そして、そのころから「想定内」の雨が落ちてきたのでございます。
 ただ、薪は集めてあったし、慌てる必要はありません。焚火予定地の上にタープを幾分高めにセットすればいいだけの話です。
 YONPAPAさんは、チタケのオサエに採取してあったアカヤマドリ(画像参照)を使って、キノコ汁の製作に取り掛かりました。そして、準備万端整ってめでたく酒宴の運びとなったのであります。

アカヤマドリ

 雨の降り始めの頃は空が明るかったので「すぐ止むでしょう」という我々の予想だったのですが、雨はいっこうに止む気配を見せず、心なしか激しくなるような気もします。しかし、上に張ったタープのおかげで快適に酒宴は進んでいくのであります。焚火も快調です。

 実を言うと、時には「40cm岩魚と格闘!」とか「入れ食いの渓!」というふうな景気のいいタイトルで記事を更新したいな、と思わないこともありませんが、こうした気分のいいブナの森で焚火を囲みながら仲間たちと酒を飲む、というのもなかなか捨て難いと心から思うものであります。
 
 酒宴のほうは
雨音まで肴にしながら、酩酊オヤジ集団に変貌していきました。そして、ここの凄い(?)ところは、携帯が通話可能なのです。
 このメンバーが揃い、酩酊し、携帯通話可能となったら、突撃目標は決まりきっています。そうあのお方です。

 通話可能とはいえ、福島市街を遠く隔てた山の中です。途切れ途切れの会話でしたが、あの方は非常に喜んでくれました(????)。

 後日、あの方からの掲示板への書込み

羨ましいじゃねぇっすかぁ。あんな連絡はオラァの体に毒だでぇ。
しかも途中で切れるなんて・・・
嬉し恥ずかし後ろ髪 引くも引かぬも焚火に惹かれ
・・・なんてね(笑)

 酒宴は延々と、しかも楽しく続きました。なにしろ、持ち込んだ酒が全てブナの森の中に溶けていってしまったのですから・・・。

 夜半、雨音に何度か気づいた記憶がありますが、目を覚ませばブナの樹幹の隙間から日が差し込んでいました。
 そして大キジを撃ちに行って、戻ってまいりますと、なんとSWANさんがテン場に現れていたのです。昨日、YONPAPAさんとの携帯のやりとりで、この場所は伝えてあったのです。

 SWANさんは、早朝家を出発し、我々に付き合うためにこのテン場に駆けつけてくれたのです。メールでのやりとりはあるものの実際にお会いするのは私は初めて。細谷と坂下は、今年の6月SWANさんと初対面を済ませていたのですが・・・・・。とりあえず、SWANさん、ハジメマシテ、こんにちは。

 朝食を済ませたら、YONPAPAさんの計画通り、沢を釣りあがり登山道に出たらその径を辿って車に戻ろうということになりました。もちろん、我々に否やは無く、テン場を片付け出発しました。

 歩きだして間もなく、SWANさんが踏み跡で妙なものを発見しました。投網です。こんなところまで、こんなものを持ち込んで魚を獲りたいと思う輩がいるのですね。困ったものです。
 YONPAPAさんが連れて行ってくれた沢は、渓相が本当に素晴らしい沢でした。

 渓相は苔生した岩の間を縫うようにして清冽な水が流れくだり、最高なのです。ただ、この時は魚影が少なく、細谷が放流サイズを1匹釣り上げただけでした。あんたの腕のせいだよ、と言われれば黙ってうなだれるしかないのですが、名人YONPAPAをして「ボウズ」なのですから、魚の絶対数が少なかったのは間違いないようです。

 ただ、この沢は歩いているだけでも、気持のいい沢です。魚が釣れなければ沢が楽しくないということになれば「沢登り」という快楽は成立しないわけです。私自身はこの「沢歩き」を充分に楽しみました。

 沢はやがて目的地である登山道が横切る場所に行き着きます。昼食はここで摂ることにしました。
 献立は「そうめん」です。湯を沸かし、そうめんを茹で、今回役に立たなかった新品のキノコ籠を使って、そうめんを沢水に晒して冷やすというプロジェクトなのです。
 SWANさんが、保冷袋からビールを取り出しました。これが、いまだ冷たさを保っていてうまいのなんの。

 坂下が石をオロシガネ代わりにつかって生姜をすりおろしました。

 このそうめん、大好評であっという間に完売しました。これで、もう車に戻るだけです。

 帰り道は然程のアップダウンもなく快適なものでした。ただ、YONPAPAさんは靴ズレになってしまったらしくちょっと辛そうでしたけど。
 その径から、ちょっと外れた倒木で、SWANさんが「ウスヒラタケ」を見つけました。これは、SWANさんの御好意で私と細谷で半分コして家で味わいましたけど、おいしくいただきました。

 さて、今回、チタケも岩魚も不漁でしたけど、おかげさまで楽しく過ごさせていただきました。ありがとうございます。YONPAPAさん、SWANさん。
 また、秋のキノコシーズン、よろしくお願いします。

 ところで、私の岩魚第一号はいったいいつのことやら・・・・・・。

YONPAPAさんの記事


本人の承諾を得ております<笑>。